30年以上売れ続けている自己啓発書があります。
スティーブン・コヴィーの『7つの習慣』。世界で4,000万部とも言われる、ビジネス書の古典です。
でも、この本をSubstack運用のマニュアルとして読み直したことがある人は、たぶん少ない。
結論から言います。続かないサブスタッカーに足りないのは、テクニックではありません。習慣です。
バズる書き方を100個覚えても、続かなければ意味がない。
逆に、地味でも正しい習慣を回し続けた人だけが、半年後に読者リストを持っている。『7つの習慣』は、そのための設計図として読めます。
この記事では、7つの習慣を一つずつSubstackの実践に翻訳していきます。
テクニックより先に、続ける土台をつくる
コヴィーは本の冒頭で、二つの考え方を対比させています。「個性主義」と「人格主義」。
個性主義は、話術やテクニック、見せ方で成果を出そうとする考え方です。
人格主義は、その手前にある人間の土台、つまり原則や習慣を整えようとする考え方。コヴィーは、近年の成功本が個性主義に偏りすぎたと指摘しました。
これ、Substackでもそのまま起きています。
タイトルの付け方、フックの作り方、伸びるNotesの型。
テクニックの情報はあふれている。
でも、それを支える「続ける土台」の話はあまりされません。
コヴィーの言う「インサイド・アウト」、つまり外側のテクニックより先に内側の習慣から整える、という順番がSubstackにも効きます。
習慣1 主体的である:アルゴリズムのせいにしない
第一の習慣は「主体的である」。自分が影響できることに集中し、できないことに振り回されない、という原則です。コヴィーはこれを「影響の輪」と「関心の輪」という言葉で説明しました。
Substackを始めると、関心の輪はすぐ膨らみます。
アルゴリズムが変わった。日本語圏はまだ読者が少ない。あの人ばかり伸びている。どれも事実かもしれません。でも、そこを嘆いても1ミリも前に進まない。
あなたが影響できるのは、今日の1本を書くかどうか。コメントに返信するかどうか。仲間の記事をリスタックするかどうか。
伸びる人は、関心の輪ではなく影響の輪で動いています。
習慣2 終わりを思い描くことから始める:最初の読者像を決める
第二の習慣は「終わりを思い描くことから始める」。ゴールを先に決めて、そこから逆算して動く、という原則です。
Substackで言えば、1本目を書く前に「最後にどんな読者と、どんな関係になっていたいか」を決めることです。
バズらせたいのか。少数でも深くつながりたいのか。いずれ有料マガジンに育てたいのか。
ここが曖昧なまま書き始めると、記事ごとに方向がぶれます。ぶれた発信は、読者から見ると「結局何の人なのか分からない」になる。
Substackは「人に付く」メディアです。
だからこそ、終わりの絵を先に描く。プロフィールの一文も、ウェルカムメールも、すべてそのゴールから逆算して決められます。
習慣3 最優先事項を優先する:週1本を、緊急の下に埋もれさせない
第三の習慣は「最優先事項を優先する」。緊急かどうかではなく、重要かどうかで時間を配る、という原則です。
発信は、たいてい「重要だけど緊急ではない」側にあります。
締め切りもないし、サボっても誰にも怒られない。だから、目の前の緊急タスクに押しのけられて、後回しになる。
Substack公式は、数千の媒体を調べた結果として「週1本」をベンチマークに挙げています。
週3本を不規則に出すより、週1本を毎週同じ曜日に。読者は次がいつ届くか予期できると、習慣的に開封するようになります。
つまり、あなたの「重要だけど緊急ではない週1本」を、カレンダーに先に置く。空いた時間に書くのではありません。書く時間を先に確保して、残りで他をやる。
習慣4 Win-Winを考える:リスタックは奪い合いではない
第四の習慣は「Win-Winを考える」。どちらかが勝つのではなく、双方が得をする関係を探す、という原則です。
SNSの感覚で来ると、ここでつまずきます。
フォロワーは奪い合うもの、注目はパイの取り合い、という発想。Substackでは、これが裏目に出ます。
リスタックは、その典型です。
他の書き手の記事を紹介すると、相手の読者に自分が届く。相手も嬉しい。アルゴリズムにも「この2人はテーマが近い」と伝わる。三方が得をする構造になっています。
他人を紹介すると自分の取り分が減る、と考える人。他人を紹介すると自分にも返ってくる、と考える人。Substackで伸びるのは、後者です。
習慣5 まず理解に徹し、そして理解される:読者の事情を想像する
第五の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」。自分が伝える前に、まず相手を深く聴く、という原則です。コヴィーは、相手の話を自分の枠組みで解釈してしまう「自叙伝的な反応」を戒めました。
Substackの発信は、これをやりがちです。自分が書きたいことを、自分の言葉で、自分のタイミングで送る。読者の事情はあまり考えない。
でも、あなたの記事はメールの受信トレイに届きます。
通勤電車で、家事の合間に、何十通もの中の1通として開かれる。その読者が今どんな状態で、何に困っていて、なぜこの件名を開いたのか。そこを想像してから書くと、同じ内容でも刺さり方が変わります。
まず読者を理解する。理解されようとするのは、その次です。
習慣6 シナジーを創り出す:ひとりで書かない
第六の習慣は「シナジーを創り出す」。違いを持ち寄って、1+1を3以上にする、という原則です。
Substackには、これを実現する仕組みが最初から組み込まれています。ゲスト著者の招待、共同運営、リスタックの連鎖、コメント欄での往復。
ひとりで書くと、自分の中にあるものしか出てきません。でも、別のジャンルの書き手と一本を作ると、自分だけでは絶対に出なかった視点が混ざる。読者層も交わる。
日本語圏のSubstackは、まだ池が小さい。だからこそ、競うより組む。仲間うちで読み合い、紹介し合うほうが、結果的に全員のパイが広がります。
習慣7 刃を研ぐ:書き続けるために、自分を整える
第七の習慣は「刃を研ぐ」。成果を出し続けるために、自分自身を継続的に磨き直す、という原則です。コヴィーは肉体・精神・知性・社会情緒の4側面を挙げました。
発信を続けていると、必ずネタが枯れる時期が来ます。書いても反応がない時期も来る。ここで止まる人が多い。
刃を研ぐとは、インプットの時間を意図的に確保することです。
本を読む。海外のSubstackを観察する。自分が読者として誰かのニュースレターを楽しむ。アウトプットだけを続けると、刃はすり減るだけです。
切れ味の落ちた斧で、何時間も木を切り続けない。いったん手を止めて、研ぐ。書き続けるための休息と学びは、サボりではなく投資です。
まとめ:Substackは、習慣でできている
7つの習慣を、Substackに置き直してきました。
環境のせいにしない。終わりの読者像を先に決める。週1本を最優先に置く。リスタックで分け合う。読者の受信トレイを想像する。ひとりで書かない。刃を研ぎ続ける。
どれも派手なテクニックではありません。でも、半年続けた人と続けなかった人の差は、ここで決まります。
Substackは、才能でできているのではありません。
習慣でできています。
あなたが今日から始めるなら、7つのうちどれか一つでいい。
リスタックやコメントで「自分はこれから手をつける」と宣言してみてください。
宣言した習慣は、続きやすくなります。
よしだ健康のニュースレターを習慣とする














